『財貨、またはサービスの供給の仕方が大問題である』
『財貨、またはサービスの供給の仕方が大問題である』
一般の我が国の中小企業経営者をよく見ると、 「俺の経営は、お客さんにどういう財貨、またはサービスを供給するのか」 という、その供給する財貨、又はサービスの範囲を選択するということに、重点をおくという方はあまりいないように感じて心配です。
そこで、財貨、またはサービス供給の仕方が大問題だということを、どうか本気になって吟味していただきたいと思います。 特に何を選ぶかを考えて頂きたい。
(「会計人の原点」106頁)
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「 先見性 と 創造性 」
皆さんは何故に今の商売を始めたのでしょう。
同業者のどなたかに憧れたのかもしれません。
レイ・チャールズ という盲目の歌手がいました。彼は ナット・キング・コール に憧れて歌手になり、真似をしてそれなりのヒット曲を出していました。ある時、ある場所で、ある評論家に 「レイ。 キング・コールによく似ているね。」 言われ有頂天になっていたそうです。
ところが レイ・チャールズ という歌手はそこで終わらなかった。このままなら ナット・キング・コール という歌手の世界から脱することができない。 この気付きから おそらく 苦悶の日々 が続いたことでしょう。 レイ・チャールズのスタイル を確立するまでは・・・
しかし、数年後に彼は レイ・チャールズ になったのでした。そして、世界中の超一流といわれた歌手と同様に、日々革新を続けていき、新たな レイ・チャールズ の世界を創り続けていたのでした。
商売でも同じでしょう。まずは、お客様がどういう 財貨、又はサービス を望んでいるのかを見極める 「 先見性 」 です。
飯塚氏は 「 その財貨、または サービスの範囲 」 をどう選択するか が問題である としているのです。 レイ・チャールズ は、 ナット・キング・コール と同じように 歌の世界 を選びました。そして 最初は ナット・ キング・コール の守備範囲でその活躍の場を求めました。 ところが サービスの範囲 を広げ始めて、 レイ・チャールズの世界を創る方向へ向かった。ここが凄い!!
飯塚氏は更に続けます。 「 先見性 と同時に 人が気付かなかったような 「 創造性 」 を発揮することが重要なのです。」 と。
音楽の世界は、絶えず創造性を発揮しつづけなければならない世界でしょう。指揮者 小澤征爾 がベルリンフィルの総監督になったら、 カラヤン とは全く異なる音楽空間 を 醸し出して、しかも 観衆を惹きつけてやまない。クラシックの世界で 同じ楽譜 から 同じ音楽 を演奏するのに、同じではない音楽になる。
どのような音楽も、新たに創造されるということなのでしょう。
発揮された創造性を携えて 「 何をお客様に供給するのか というこの選択、このところが実は、経営者としては最重点方向であると思います。」飯塚氏は このことを 昭和48年2月26日 の講演 「経営の本質とは何か」 において語っているのです。
平成14年7月号に寄せて・山田公一

